王立図書館

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こちらでは普通のSSやネタっぽいものなどを取り扱います。基本的に何でもアリな方向で。

ネツァワル式バーボンハウス 外伝 (皿子のお受験)

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皿子「うーん、この問題難しいわね・・・」
スカ「何だお前、まだ一問も解けてないじゃないか。
   ほら、ちょっと貸してみろよ・・・これは、こうすれば・・・」
皿子「うーっ、横から口出しすると頭がこんがらがるから黙ってて!」
スカ「はいはい」
皿子「返事は”はい”一回でしょっ!」
スカ「はいはい」
皿子「もうっ!」

店主「おや、何の勉強かな?」
スカ「聞いてくれよマスター
   皿子がベインワット王立魔法大学に通いたいって言うことを聞かなくてさ」
店主「ほお。あの名門大学か。それは勉強をしないとね」
スカ「てか、なんでいまさら大学なんかに?」
皿子「貴方が戦争で活躍する姿を見ていてね・・・わたしもって・・・」
スカ「まあ、確かにお前の魔法はスカの俺から見てもなってないが・・・」
皿子「でしょっ!? 私の魔法は殆ど独学なのよね。
   だからなんかいまいちっていうか」
スカ「ああ、たまにお前の前を歩いていると、俺のお尻に火が付いてることがあるしな(笑)」
店主「ははは・・・そりゃ大変だ(笑)」
皿子「うるさい!」
店主「ははは(苦笑)」

スカ「にしても、お前、まだ、全然問題を解けてないな。大丈夫か?」
皿子「うるさい!貴方はベインワット王立魔法大学の入試問題の難しさを知らないから
   そんな事がいえるのよ。もうっ!」
スカ「・・・ちょっと問題を見せてみろよ」
(スカ表情が固まる)
皿子「ほーら見て御覧なさい。貴方だって解けないでしょ?(自信たっぷり)」
スカ「おい・・・これは・・・」
皿子「何よ?(満面の笑み)」





スカ「ベインワット王立魔法小学校の入学試験問題じゃねぇか!」
皿子「なっ!なんですって!???・・・えぇぇぇぇ・・・・」
スカ「お前、これどこで入手したんだ?」
皿子「そっ・・・それは・・・さっきこのお店の前で去年の入試問題を
   配っていた人がいたから、それを・・・(声が徐々に小さく・・・)」
スカ「ああ、確か昨日も配っていた奴がいたな。」
店主「今は受験シーズンだからね。町の至るところで配っているさ」
スカ「なるほどね、それで間違えてもらってきた訳か」
皿子「そっ・・・そうみたいね・・・あはははは・・・」

スカ「ちょっと待て。お前・・・小学校の入試問題がわからないって・・・」
皿子「・・・(涙目)」
店主「もしかしたら、学校に通ったことがないのかな?」
皿子「・・・(目から涙が)」
スカ「おい、泣くなって・・・学校に通ったことがないからって気にするなよ。なっ?」
皿子「どうせ、私は馬鹿よ・・・
   家が貧しかったから、小さい頃から家の手伝いばかり・・・
   学校にいかせてもらうことなんか出来なかったわ・・・」
スカ「そうか・・・それは知らなかった。
   なら、大学は辞めてもう少し下のレベルの学校を受験してみたらどうだ?
   いきなり大学は無理だぞ?」
皿子「いやよ!私は魔法大学に通って貴方みたいに活躍するんだからっ!」
スカ「まあ、まてよ。何も大学に通わなくたって、お前のジャイアントの砲撃は天下一品だぞ!?
   我が騎士団の連中もいつも関心しているんだぜ?」
皿子「もうっ!レディーに向かってジャイの姿を褒めてどうするのよっ!(怒)
   あーもう!頭にきた!絶対に合格してやるぅ!」
スカ「はあ・・・」
店主「いいじゃないか。何事にも挑戦してみるものだ」
皿子「でしょ?店長もそう思うでしょ?」
店主「もちろん(笑)」

部下「隊長殿!今の話しかと聞きましたぜ!」
スカ「おお、なんだお前さんもいたのか」
部下「ついさっきからでさぁ。ところでお嬢さん。大学受験ならこの私に任せてくださいませ!」
皿子「え?まかせるって?」
部下「へっへっへっ、こう見えてもわしもベインワット大学出身者でね」
スカ「なんと、そうだったのか。人は見かけによらないものだな」
皿子「すごい!でも、大丈夫かな?飲んだ暮れなおっちゃんだけど・・・」
部下「任せてくだせぇお嬢様!隊長の大切なお方の為なら、この身を惜しんでまでもお伝いしまっせ!」
店主「よかったじゃないか」
皿子「やった!これで合格間違いなしよっ!」

(ある日の昼下がりの酒場)

皿子「えーっと、これはこうなって・・・」
部下「んー、これは一番が正解じゃの」
皿子「なるほどー、おじさん頭いいねー!」
部下「はっはっはっ
   おしっ、次は体力をつけにマラソンじゃ!シュア島に行くぞ!」
皿子「えぇ!頑張るわっ!」
店主「ん?マラソン?」
部下「そりゃ大切じゃよ。何事も体が資本じゃ」
店主「なるほどね」

(スカ店にくる)

スカ「よお!お、勉強ははかどっているか?ってか、何で酒場で勉強を?」
皿子「大丈夫、おじさんがお酒を飲んでいても、私は飲んでないから」
スカ「ふむ。まあいいか、とにかく頑張れよ」
皿子「まかせて!」

(スカ、カウンターへ)

スカ「なあ、マスター。皿子はいつもこの店で勉強を?」
店主「ああ、まあ、もっとも勉強をするにはふさわしくない場所だが真剣に打ち込んでいるさ」
スカ「そうか。なら安心だな。まあ・・・もっともここだけの話だけど大学は無理だなろうけどね」
店主「受けることに意義があるのさ。そうだろ?」
スカ「まあ、そうだな」

(そして試験当日)

スカ「おーい、受験票はちゃんと持ったのか?」
皿子「ええ、ばっちりよ!先週おじさんに大学の場所を教えてもらって取りに行ってきたから大丈夫!」
スカ「俺は仕事があるから一緒にいってやれないが、とにかく応援してるからよ 頑張ってこい」
皿子「ふふふ・・・私が合格して貴方が驚く姿が目に浮かぶわっ!」
スカ「期待してるぜ!」

 (皿子、大学に到着)

皿子「(ここが、憧れのベインワット王立魔法大学・・・絶対に合格してみせるわ!)」
教師「ああ、そこの君。受験希望者かね?」
皿子「はい、そうです!」
教師「では、受験票の提出を。えっと、氏名と年齢は・・・
   いやあ、感心、感心。
   最近は君のように一度学業を諦めた人が再び学問の道を目指す人が多くてね。良い事だ」
皿子「やっぱり?そう思いますぅ??」
教師「ええ、もちろん(笑顔)。 さあ、教室へお入りください。
   受験会場は教室ですから。ああ、もうこんな時間だ。まもなく試験が始まりますよ」
皿子「はいっ!」

(皿子、教室へ)

皿子「(あ・・・緊張するわ・・・)」
   (あらっ 小さい子も沢山いるんだ・・・そういえばおじさんが大学入試に年齢は関係ないって言ってたわね)」
教官「はい、みさなん今日は」
全員「こんにちはー!」
皿子「こんにちはー!」
教官「元気がいいですねー。では今から問題用紙と回答用紙を配ります
   解答用紙には忘れずに氏名を記入するように」
皿子「(ああ〜〜〜緊張するぅーーーー)」
教官「では、試験を開始します。はじめっ!」


皿子「(えーっと、まずは名前を書いてと・・・)」
皿子「(問題は・・・全部で3問・・・あら?ずいぶんと少ないわね。それだけに一問の重みが・・・(冷や汗))」

 << 第一問 >>
 目の前に羊が100匹います。そこに羊が1匹歩いてきました。
 羊は全部で何匹になったでしょう?

皿子「(何・・・この ふ ざ け た 問 題 はっ!)」
皿子「(簡単じゃないの、答えは「101匹」!)」
皿子「(ま・・・まって・・・大学の入試問題がこんなに簡単なはずは・・・)」
部下「(そうだわ・・・おじさんが言ってた・・・引っ掛け問題に注意しろって!)」
皿子「(そっ・・・そうよ・・・羊の数え方は・・・羊が一匹・・・羊が二匹・・・)」








 << 皿子の答え >>
 皿子は、羊を20匹まで数えたら眠たくなっておねんねしちゃいました。てへっ




皿子「(さあ、次々・・・)」




 << 第二問 >>
 太郎君がお母さんから500ゴールをもらってケーキ屋にケーキを買いに出かけました。
 太郎君は300ゴールドのケーキを一つ買いました。さておつりは幾らだったでしょう。

皿子「(何・・・この ふ ざ け た 問 題 はっ!)」
皿子「(簡単じゃないの、答えは「200ゴールド」!)」
皿子「(ま・・・まって・・・大学の入試問題がこんなに簡単なはずは・・・)」
皿子「(まさか、これも引っ掛け問題・・・)」
皿子「(・・・確か大学に来る途中にケーキ屋があったわね・・・なるほど!)」









 << 皿子の答え >>
 今日はケーキの特売日だから、ケーキは一個250ゴールド。
 だからお釣りは250ゴールドですぅ。



皿子「(いよいよ最後の問題ね・・・)」




 << 第三問 >>
 太郎君は、1000グラムの砂が入った袋を持っています。
 太郎君は、一度に200グラムつかむことができます。
 太郎君が袋の中から全ての砂を取り出すには、何回袋の中に手を入れないといけないでしょう。










 << 皿子の答え >>
 皿子のおてては小さいから20つかみ。




皿子「(これで・・・かんぺきよっ!!)」







(再びバー)

皿子「ただいまー!」
スカ「おお、早かったな 試験はどうだった?」
皿子「完璧よっ!もう合格間違いなしっ!」
スカ「で、手に持っている封筒はなんだ?」
皿子「ああ、これね。この中に合格した人の受験番号が入っているの!」
スカ「なら、あけてみなよ」
皿子「えっ・・・緊張するなあ・・・貴方が代わりにあけてよっ」
スカ「しかたねぇな。貸してみな」

スカ「えーっと、番号が1から200まで全部書いてあるな」
皿子「えっ。受験したのは全員で200人って聞いたけど・・・」
スカ「なら全員受かったって事か。よかったなあ」
皿子「おかしいわ・・・あの大学は合格率10%にも満たないって聞いたことが・・・」

スカ「ああっ!!!番号が一つ抜けてるぞ!」
皿子「可愛そう。何番の人なんだろう?」
スカ「んー、44番だな
   44番とは、運が悪い番号だな。可愛そうに
   しかし・・・一人だけ落ちるなんて・・・ショックが大きいだろうな・・・
   まあ、とりあえず皿子はめでたく合格した訳だし
   まずは乾杯しようぜ!! おい、客のみんな、今日は俺のおごりだ、多いに飲んでくれ!」
客全員「ありがとよ! お嬢さん! 合格おめでとうっ!!」

(大いに盛り上がる店内)



スカ「ん? 皿子、どうした? 暗い顔をして」
皿子「いいの・・・」
スカ「おい、待てって。お前は今日の主役なんだぜ?」
皿子「いいの・・・」
スカ「どうかしたのか? ああ、これから大学通いでしばらく俺にあう機会がへるから
   悲しんでるんだろ?(笑) 可愛いところもあるじゃねぇか」
皿子「そうね・・・」

(店主と部下が店に来る)

店主「お、盛り上がってるね」
部下「何っ! お嬢さんが合格したって!?」
店主「これは驚いた! 正直合格は無理だと思っていたのだが・・・たいしたものだ」
部下「ふふふ、まあ優秀な生徒だったからな。先生役の俺も教えがいがあったってやつよ!」
スカ「マスター、この用紙が合格者一覧さ」
店主「ああ、合格者の番号が並んでいるね」
部下「しかし大学か・・・懐かしいねえ」
店主「ところでベインワット王立魔法大学ともなると試験内容もかなり難しかったのだろうね」
部下「ん?魔法大学?なんだそりゃ?
   俺が通っていたベインワット脳筋大学の入試試験は
   昔も今もシュア島100周完走することだぜっ?」
店主「え・・・」
スカ「おい・・・」
部下「しかし驚いたねぇ。俺達の時代は筆記試験なんてなかったのにな。時代もかわったもんだ!」
部下「まあ、でもよっ! 安心しなっ! あの大学に親しい講師がいてな、
   筆記試験のことを聞いたら、”んなもん適当でいい”って言いやがってさ
   形式上書かせてるだけで意味なんてねーんだとさっ
   だもんで、俺はお嬢様に採点官に少しでも目に留まってもらえるようにと
   ちょっとひねった回答を書くように日々指導してやったのさっ!」
部下「わしは、何よりもお嬢様がシュア島を100周完走したことに感心じゃ。
   か弱い体でよくぞ頑張った!
   隊長殿!これでお嬢さんも今以上に立派なジャイアントとして活躍できますぞ!
   頼もしい限りじゃねーかっ! はっはっはっ!」

(全員、顔が引きつる・・・)


スカ「まあ、でもあれだ・・・ほらっ 皿子よかったな!
   何はともあれ実力で魔法・・・いや・・・脳筋大学に合格したんだからさ!!
   そ、そのなんだ、これでお前のジャイアントは百人力っつーか、なんていうかさ。
   と、とにかくこれからも期待してるぜっ!・・・」
皿子「そ・・・そうね・・・」














(マスター、改めて合格通知書を見て青ざめて固まる・・・)





部下「ん?マスターどうした?」

(部下、マスターが見ていた合格通知書を覗き込む)

部下「えーっと












   ベインワット王立魔法小学校合格通知書 ?



   小 学 校 ? ? 」




部下「そういえばベインワット脳筋大学のそばにベインワット王立魔法小学校もあったのう」
店主「ところで・・・彼女の受験番号は何番だったのかな・・・?」
部下「ああ、44番でっせ。まあなんつーか運が悪そうな番号だったけどよぉ
   んなもん気にするなっていってやったさ」










スカ・店主・客全員「 ・・・・・・・・・・・・・・・ 」(顔面蒼白)





皿子「お〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ほっほっほっ!!」
皿子「どーーーーーーーせ、わたしなんか!わたしなんか!! がおおおおおおおーーーーーー!!」

(皿子、顔を引きつらせながら店を出る)

部下「そんなに感動してもらえるなんて、おっちゃんはうれしいぞ!」
部下「隊長殿! わしもお嬢さんの頑張りに感動しちまったよ!(男泣き)」

----- 店主の日記「皿子のお受験」より -----

ネツァワル式バーボンハウス 外伝 (戦場へ向かいし者達)

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店主 「おや、今日はご機嫌だね。衣装も綺麗じゃないか。一瞬誰なのかわからなかったよ(笑)」
ちぃ姉「おほほ。最近チーズが沢山入荷できたの。おかげで売り上げもウナギ上りよ♪
    だから思い切って大金を叩いてドレスを購入してみたの。生まれてはじめてのドレスよ♪」
ちぃ姉「でもマスター、”別人みたい”は余計よ!私だっておめかしくらいするんだから(笑)」
店主 「ははは。 チーズといえば、オーク狩りでも流行っているのかな?」
ちぃ姉「なんでだろう?それが良くわからないのよね」
店主 「ああ、そういえばこの前、騎士団のお嬢さんがドラゴンの卵がどうこうって言っていたな
    何でもモンスター狩りが流行っているらしいが」
ちぃ姉「そうだったの。
    そういえば、隣の店のゴブ親父も最近ゴブ本が沢山あつまってホクホク顔だったわ」
ちぃ姉「ところで、騎士団のジャイアントって凄いらしいわね
    この前のデスパイア戦で、敵のゲートを一撃で破壊してしまったとか・・・
    巷はその話で持ちきりだわ」
店主 「ああ凄まじいらしいね(苦笑い)」

店主 「で、今日の君はいつもどおり一人でこの店に来ている訳だが・・・
    そろそろ身を固めたりはしないのかな?・・・
    何なら私がいい男でも紹介しようかね?(笑)」
ちぃ姉「もうっ、マスターの意地悪!・・・そりゃ素敵な人がいればね・・・
    私って高望みしちゃうのよ。どこかに素敵な王子様でもいないのかしら。はぁ」
店主 「王子様か。さすがにそれは無理な注文だな(笑)」

(青年が店に訪れる)

青年 「久しぶりだな。マスター」
店主 「やあ、最近顔を見せないから心配していたぜ。元気そうだな」
青年 「まあ、色々あってね」
ちぃ姉「(あら、いい男。私好み! でも・・・身だしなみはいまいちか・・・)」
青年 「こちらの素敵なお嬢様はどちら様で?」
ちぃ姉「あら、素敵だなんて・・・」
青年 「宜しければご一緒に如何です?」
ちぃ姉「いえ、結構よ」
青年 「そうですか・・・失礼しますが上流階級のお嬢様とお見受け致しましたが」
ちぃ姉「えっ・・・ええ、そっ、そうよ。
    今日はお屋敷からこっそり抜け出して下町まで遊びにきたの・・・
    店の外に馬車が止めてあったでしょ? その馬車で来ましたの」
店主 「えっ?」

(ちぃ姉、マスターの足を思いっきり踏んづける)

青年 「あの馬車の持ち主ということは・・・余程ご身分のお高い方で・・・
    では、私のような卑しい身分の男では、お相手して頂けませぬな」
ちぃ姉「うーん、でも、少しだけならお付き合いして差し上げてましてよ?(微笑)」
青年 「ありがとう(微笑)。ところで下町は如何ですか?退屈はしませんか?」
ちぃ姉「そうでもありませんわ。
    お屋敷では毎晩退屈なパーティーばかりで屈極まりないですわ
    と言いましても・・・味気もなんにもない下町よりはずっと楽しいですけどね(笑)」
青年 「そうでしたか(笑)」

(二人の会話は盛り上がり・・・)

ちぃ姉「(あ・・・そろそろ店の支度をしないと・・・)」
ちぃ姉「ごめんあそばせ。わたくしそろそろお屋敷に戻らないと・・・」
青年 「そうですか。短い時間でしたがとても楽しめました。
    ところで、またお会いして頂けますか? 機会があるのであれば是非・・・」
ちぃ姉「わたくしめの屋敷を警備するものの監視がとても厳しくて・・・
    そう簡単には・・・ああ、もうお時間が・・・」

(ちぃ姉、あわてて店を出る)

青年 「素敵な女性だった・・・」
客A 「おいおい、兄ちゃん。気に入った女ならなんで引き止めないんだ?
    身分の違いなんぞ関係ねーだろ? 彼女も乗り気だったじゃねぇか」
青年 「そうだな。だがいいのだよ」
店主 「今ならまだ間に合うが・・・彼女は素敵な女性さ。私が保証するよ」
青年 「マスター、私にはもう時間がない・・・時間がないのだよ・・・」
客A 「ん?」
店主 「そうか・・・あの噂は本当だったのか」
青年 「ああ」










(青年、店を出て馬車の傍の男に近づく)

青年 「この店に来ることも、もう二度と無いだろう・・・」
騎手 「さあ、そろそろお屋敷に戻りますぞ。
    服装もきちんとしたものに着替え直して頂かないと」
青年 「わかっているさ・・・
    一つお願いがある。すこし遠回りで屋敷に戻ってくれないか
    最後に町の中を見て回りたい・・・」
騎手 「かしこまりましたさ」



(馬車に青年が乗り込み、馬車が走り出す)

青年 「(・・・あの女性はさっきの・・・)」
ちぃ姉「ねぇ!そこの人、チーズもってない?高く買い取るからさっ!」
通行人「けっ!どうせぼったくりだろ?ふざけるな!」
ちぃ姉「ふんっ!何よ!いちゃもん付けるなら、とっととどこかにお行き!」



青年 「そうか・・・(苦笑) もういい・・・屋敷に戻ってくれ」
騎手 「へぃ
    ところで何か楽しい事でもございましたかな?」
青年 「ああ、色々とな(笑)」
騎手 「・・・」
青年 「どうした?」
騎手 「・・・
    それにしても、お坊ちゃまがデスパイア城の城主に任命されるとは・・・
    幼き頃よりお使え申した身と致しましては・・・感無量でございますぞ・・・」
青年 「爺や、色々と世話になったな・・・」
騎手 「必ずや・・・必ずや生き伸びて・・・そして再びお屋敷にお戻り下さいませ・・・」
青年 「泣くな・・・私は必ず・・・そう、必ず生き延びてみせる・・・
    そして、この町の地を再び踏む・・・そうさ、きっと・・・」
騎手 「しかし・・・何故、何故お坊ちゃまがよりによってデスパイア城の城主などに・・・納得が行きませぬ!」
青年 「誰かが・・・誰かが、やり遂げねばならぬのだ。そう・・・この国の為に・・・」

----- 店主の日記「戦場へ向かいし者達」より -----

ネツァワル式バーボンハウス 外伝 (時には息抜きも)

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[[[ 戦場:ゴブリンフォーク ]]]

オリA「頭がくらくらするぜ」
オリB「俺もだぜ。まったく辛い世の中になっちまったよな」
オリA「早めに前線に戻らないとな。お前POTにまだ余裕はあるか?」
オリB「いや、ベーコンが残り3個だけだ」

オリA「前線に行けば片手オリばかり。頭を殴られてばかりでやってらんねーぜ」
オリB「お互い昔からの純両手オリだからな。いまさら戦闘スタイルは変えれなえしな」

(少女が一人寄ってくる)

少女 「あ、そこのおっちゃん。クリちょーだい」
オリA「おっちゃんは余計だ」
少女 「ねぇねぇ、何でこんなところでずるしてるの?
    皆前線で戦ってるよ?」
オリB「おいおい、さぼっている訳じゃねーさ。ちとPOTが足りなくてな。
    体力を回復しているんだよ」
少女 「ふーん」
オリA「おめーさんこそ、こんな所で何やってるんだ?
    まだ子供だろ?戦場は危険だぞ?お家に帰りな」
少女 「クリを集めてるの。クリを沢山集めるとリングが沢山もらえるって聞いたから」
オリB「ああ、そうだな。クリ集めなら子供でもできるか」
少女 「んじゃ、クリを銀行さんに預けにいってくるねー」
オリA「ああ、頼んだぜ。気をつけろよ」
少女 「あ、おっちゃんたちにいいものあげる」

(肉片を受け取るオリA、オリB、そして立ち去る少女)

オリA「まいったな。こんなもんをもらった所で役にたたねぇな」
オリB「なあ、もう少し休んでいかないか?」
オリA「そうするか・・・」
オリB「ああ・・・」


[[[ 戦場:デスパイア ]]]

オリA「くそっ! また殴られ損だぜ」
オリB「俺のドラゴンテイルも錆付いちまったかな」
オリA「・・・ああ、そうかもな・・・」

(少女が一人近づいてくる)

少女 「あ〜また昨日のおっちゃんたちだ!」
オリA「おっちゃんは余計だ!」
少女 「くり頂戴!」
オリB「ほらよ」
少女 「ありがとー。んじゃ、これお礼にあげるね」

(肉片を受け取るオリA、オリB、そして立ち去る少女)

オリA「またか・・・こんなもんをもらった所で役にたたねぇな」
オリB「なあ、もう少し休んでいかないか?」
オリA「そうするか・・・」
オリB「ああ・・・」


[[[ 戦場:シュア島 ]]]

オリA「はあ・・・ここのクリは遠いな」
オリB「休憩に戻るにも一苦労だ」
オリA「なあ、俺、今まで黙っていたんだけど、SPが少しあまっていてな・・・」
オリB「ほお」
オリA「ドラゴンテイルを覚えようと考えていたのだが・・・
    バッシュでも覚えようかと・・・」
オリB「・・・」
オリA「ご、誤解しないでくれよ!?
    そりゃお前と一緒にドラゴンテイルをぶっ放すのがお互いの夢だったからな
    でもよ、このご時勢だ・・・」
オリB「・・・そうだな。ああ、好きにすればいいさ・・・」
オリA「すまねぇ」

(少女が一人近づいてくる)

少女 「あ〜まただああ。おっちゃんたちだ!」
オリA「おっちゃんは余計だ!何度も言わせるな!」
少女 「クリ頂戴!」
オリB「ほらよ」
少女 「ありがとー。んじゃ、これお礼にあげるね」

(肉片を受け取るオリA、オリB)

オリA「なあ、こんなもんもらった所で俺たちには役に立たないぜ?」
少女 「えーっ そんなぁ・・・」
オリB「ところでお前さん。両手斧なんて装備してるけど、両手オリを目指すつもりか?」
少女 「もちろん!」
オリA「なら、やめておきな」
オリB「だな。今からでも遅くない」
少女 「いやよ!絶対に両手オリになるんだからっ!」
オリA「なんで、そんなに両手オリに拘るんだい?」

少女 「それはね・・・昔小さいときエルギルで遊んでいたら戦争になったの
    そしたら怖い敵のオリさんが近づいてきて・・・
    きゃーって叫んだらネツの兵隊さんが駆けつけてドラゴンテイルで
    怖いオリさんを遠くまで吹き飛ばしてくれたの!だから私は・・・」
オリB「そうか・・・」
オリA「さあ・・・前線に戻るかね」
オリB「ああ・・・戻ろう」
少女 「いてらー」


オリA「ところで、お前、肉片いくつもらった?」
オリB「俺か?2個だ」
オリA「俺は3個だ」
オリB「おめぇ女にもてるな(笑)」
オリA「まあな(苦笑い)」

(酒場)

店主 「シュア島で救援が発せられたぞ」
オリA「おい、相棒、出かけるぜ」
オリB「ああ、もちろんさ」

(戦場へ向かう途中)

オリB「ところで、お前さん、バッシュは覚えたのか?」
オリA「聞くだけヤボってもんだろ?」
オリB「まあな(笑)」

----- 店主の日記「時には息抜きも」より -----

戦場に咲く花

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偵察隊「B5で敵レイス発見!護衛ナイトも多数!」
軍師 「我が軍の召還の状況を報告せよ!」
クリ銀「クリ在庫50 ナイト0ジャイ0レイス0」
軍師 「くっ・・・
軍師  B5へ至急ナイトを出撃させよ!」
皿子 「じゃいあんと 出ま〜〜〜すぅ(はあと)」
軍師 「オイ、コラ・・・」
老兵 「こらこら、出撃はナイトが先じゃ!」
軍師 「(お、さすが老兵。戦争の定石を良くぞ理解しておる)」
老兵 「じゃが・・・ナイトで護衛してやりたいのは山々なのじゃが
    ちと腰痛でのう。しっかりたのむぞな」
皿子 「え〜っ」
軍師 「・・・」
皿子 「彼はどうしたの?」
老兵 「隊長殿は腹痛での・・・さっき食べた手作り弁当があたったらしいのじゃが」
皿子 「(ぎくっ!)」
軍師 「他の騎士団の者はどうしたのだ!?」
老兵 「腰痛、通風、ぎっくり腰、その他もろもろで皆ダウンじゃ」
軍師 「・・・」
皿子 「んじゃ、おっちゃん行って来るね〜(はあと)」
軍師 「(ぐ・・・私に向かっておっちゃんだと・・小娘が!!(怒))」
老人 「頑張れよ〜 自慢のキャノン砲で見事レイスを沈めてきておくれ!」
皿子 「はぁ〜〜ぃ!」
軍師 「・・・」


(戦争終了後)


軍師 「くっ・・・召還負けか・・・」
老兵 「そこの若いの。落ち込むでないぞ」
軍師 「私の事か・・・?」
老兵 「ああ、そうじゃ。戦争に一回負けたくらいで落ち込むでない
    戦争はまだまだ続くのじゃぞ?」
軍師 「しかし・・・ナイトが出ていれば・・・」
老兵 「ははは、お前さんはまだ戦に慣れていないようじゃの
    たまにはこういう負け戦もあるさ
    じゃがの、お前さんの叫び声は、戦う者全てにしっかり届いておった。
    次に繋がるさ(笑)」
軍師 「だといいのだが・・・」







少女 「おっちゃん、おっちゃん」
軍師 「おっちゃんって・・・私のことか!?(怒)」
少女 「そそ。おっちゃんクリ頂戴!」
軍師 「クリなんぞ持っておらぬわっ!」
少女 「えーっ そんなぁ〜 うーん、んじゃ、これあげるね」

(軍師、少女から一輪の白い花をもらう)

軍師 「綺麗だな・・・
    それに・・・水々しい・・・摘みたてかな・・・」
少女 「でしょ? さっきまでそこに生えていたの」

(白い花を摘んだ場所を指差す少女)

軍師 「そうか・・・ふっ・・・」
少女 「あ〜っ やっと笑った(笑)」
軍師 「笑った? ふむ」
少女 「戦争中、ずっと怖い顔してたんだもんっ!」
軍師 「私は怖いかね・・・?」
少女 「全然!(笑顔)」
軍師 「ふふ・・・そうか(苦笑い)」
少女 「じゃぁね。おっちゃん!」
軍師 「おっちゃんじゃ・・・、ああ、またな(笑)」


(少女、その場を立ち去り、両手オリが二人、近づいて来る)

オリA「くそっ負けちまったか」
オリB「俺とお前のダブルドラゴンテイルで敵のレイスをぶっ倒したっつーのによっ!」
オリA「まあな。でもよっ 次があるぜ!」
オリB「もちろんさ。今度こそ勝つぜ!」


オリA「まいったな・・・」
オリB「どうした?」
オリA「なあ、このあたりで用を足せる場所はねーかな?」
オリB「俺はさっきそこで用を足したぜ。お前も出すもん出してこいよ」

(オリB、白い花が咲いた場所を指す)

オリA「ああ。ん、綺麗な花が咲いているな。心が温まる・・・」
オリB「花にしょんべんひっかけながら、んな事いっても全然情緒なんてねーぞ(笑)」
オリA「まあな(笑)」









皿子 「くやしいよぉ。せっかくジャイアントで敵のナイトを5人も倒したのにぃ!」
老人 「お嬢さん帰りますぞ。さあ、いつもの酒場で愚痴大会じゃ」
皿子 「今日は飲んで飲んで飲みまくるわよっ!」
















軍師 「 何 か が 違 う ! 」

----- 一駆け出し軍師の戦争記録「戦場に咲く花」より -----

コメント

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