*王立図書館 [#v0c4dd0f]
こちらでは普通のSSやネタっぽいものなどを取り扱います。基本的に何でもアリな方向で。~
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#contents
**ネツァワル式バーボンハウス 外伝 (戦場へ向かいし者達) [#fa52ac73]
 店主 「おや、今日はご機嫌だね。衣装も綺麗じゃないか。一瞬誰なのかわからなかったよ(笑)」
 ちぃ姉「おほほ。最近チーズが沢山入荷できたの。おかげで売り上げもウナギ上りよ♪
     だから思い切って大金を叩いてドレスを購入してみたの。生まれてはじめてのドレスよ♪」
 ちぃ姉「でもマスター、”別人みたい”は余計よ!私だっておめかしくらいするんだから(笑)」
 店主 「ははは。 チーズといえば、オーク狩りでも流行っているのかな?」
 ちぃ姉「なんでだろう?それが良くわからないのよね」
 店主 「ああ、そういえばこの前、騎士団のお嬢さんがドラゴンの卵がどうこうって言っていたな
     何でもモンスター狩りが流行っているらしいが」
 ちぃ姉「そうだったの。
     そういえば、隣の店のゴブ親父も最近ゴブ本が沢山あつまってホクホク顔だったわ」
 ちぃ姉「ところで、騎士団のジャイアントって凄いらしいわね
     この前のデスパイア戦で、敵のゲートを一撃で破壊してしまったとか・・・
     巷はその話で持ちきりだわ」
 店主 「ああ凄まじいらしいね(苦笑い)」
 
 店主 「で、今日の君はいつもどおり一人でこの店に来ている訳だが・・・
     そろそろ身を固めたりはしないのかな?・・・
     何なら私がいい男でも紹介しようかね?(笑)」
 ちぃ姉「もうっ、マスターの意地悪!・・・そりゃ素敵な人がいればね・・・
     私って高望みしちゃうのよ。どこかに素敵な王子様でもいないのかしら。はぁ」
 店主 「王子様か。さすがにそれは無理な注文だな(笑)」
 
 (青年が店に訪れる)
 
 青年 「久しぶりだな。マスター」
 店主 「やあ、最近顔を見せないから心配していたぜ。元気そうだな」
 青年 「まあ、色々あってね」
 ちぃ姉「(あら、いい男。私好み! でも・・・身だしなみはいまいちか・・・)」
 青年 「こちらの素敵なお嬢様はどちら様で?」
 ちぃ姉「あら、素敵だなんて・・・」
 青年 「宜しければご一緒に如何です?」
 ちぃ姉「いえ、結構よ」
 青年 「そうですか・・・失礼しますが上流階級のお嬢様とお見受け致しましたが」
 ちぃ姉「えっ・・・ええ、そっ、そうよ。
     今日はお屋敷からこっそり抜け出して下町まで遊びにきたの・・・
     店の外に馬車が止めてあったでしょ? その馬車で来ましたの」
 店主 「えっ?」
 
 (ちぃ姉、マスターの足を思いっきり踏んづける)
 
 青年 「あの馬車の持ち主ということは・・・余程ご身分のお高い方で・・・
     では、私のような卑しい身分の男では、お相手して頂けませぬな」
 ちぃ姉「うーん、でも、少しだけならお付き合いして差し上げてましてよ?(微笑)」
 青年 「ありがとう(微笑)。ところで下町は如何ですか?退屈はしませんか?」
 ちぃ姉「そうでもありませんわ。
     お屋敷では毎晩退屈なパーティーばかりで屈極まりないですわ
     と言いましても・・・味気もなんにもない下町よりはずっと楽しいですけどね(笑)」
 青年 「そうでしたか(笑)」
 
 (二人の会話は盛り上がり・・・)
 
 ちぃ姉「(あ・・・そろそろ店の支度をしないと・・・)」
 ちぃ姉「ごめんあそばせ。わたくしそろそろお屋敷に戻らないと・・・」
 青年 「そうですか。短い時間でしたがとても楽しめました。
     ところで、またお会いして頂けますか? 機会があるのであれば是非・・・」
 ちぃ姉「わたくしめの屋敷を警備するものの監視がとても厳しくて・・・
     そう簡単には・・・ああ、もうお時間が・・・」
 
 (ちぃ姉、あわてて店を出る)
 
 青年 「素敵な女性だった・・・」
 客A 「おいおい、兄ちゃん。気に入った女ならなんで引き止めないんだ?
     身分の違いなんぞ関係ねーだろ? 彼女も乗り気だったじゃねぇか」
 青年 「そうだな。だがいいのだよ」
 店主 「今ならまだ間に合うが・・・彼女は素敵な女性さ。私が保証するよ」
 青年 「マスター、私にはもう時間がない・・・時間がないのだよ・・・」
 客A 「ん?」
 店主 「そうか・・・あの噂は本当だったのか」
 青年 「ああ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 (青年、店を出て馬車の傍の男に近づく)
 
 青年 「この店に来ることも、もう二度と無いだろう・・・」
 騎手 「さあ、そろそろお屋敷に戻りますぞ。
     服装もきちんとしたものに着替え直して頂かないと」
 青年 「わかっているさ・・・
     一つお願いがある。すこし遠回りで屋敷に戻ってくれないか
     最後に町の中を見て回りたい・・・」
 騎手 「かしこまりましたさ」
 
 
 
 (馬車に青年が乗り込み、馬車が走り出す)
 
 青年 「(・・・あの女性はさっきの・・・)」
 ちぃ姉「ねぇ!そこの人、チーズもってない?高く買い取るからさっ!」
 通行人「けっ!どうせぼったくりだろ?ふざけるな!」
 ちぃ姉「ふんっ!何よ!いちゃもん付けるなら、とっととどこかにお行き!」
 
 
 
 青年 「そうか・・・(苦笑) もういい・・・屋敷に戻ってくれ」
 騎手 「へぃ
     ところで何か楽しい事でもございましたかな?」
 青年 「ああ、色々とな(笑)」
 騎手 「・・・」
 青年 「どうした?」
 騎手 「・・・
     それにしても、お坊ちゃまがデスパイア城の城主に任命されるとは・・・
     幼き頃よりお使え申した身と致しましては・・・感無量でございますぞ・・・」
 青年 「爺や、色々と世話になったな・・・」
 騎手 「必ずや・・・必ずや生き伸びて・・・そして再びお屋敷にお戻り下さいませ・・・」
 青年 「泣くな・・・私は必ず・・・そう、必ず生き延びてみせる・・・
     そして、この町の地を再び踏む・・・そうさ、きっと・・・」
 騎手 「しかし・・・何故、何故お坊ちゃまがよりによってデスパイア城の城主などに・・・納得が行きませぬ!」
 青年 「誰かが・・・誰かが、やり遂げねばならぬのだ。そう・・・この国の為に・・・」
 
 ----- 店主の日記「戦場へ向かいし者達」より -----

**ネツァワル式バーボンハウス 外伝 (時には息抜きも) [#f7d90cf1]
 [[[ 戦場:ゴブリンフォーク ]]]
 
 オリA「頭がくらくらするぜ」
 オリB「俺もだぜ。まったく辛い世の中になっちまったよな」
 オリA「早めに前線に戻らないとな。お前POTにまだ余裕はあるか?」
 オリB「いや、ベーコンが残り3個だけだ」
 
 オリA「前線に行けば片手オリばかり。頭を殴られてばかりでやってらんねーぜ」
 オリB「お互い昔からの純両手オリだからな。いまさら戦闘スタイルは変えれなえしな」
 
 (少女が一人寄ってくる)
 
 少女 「あ、そこのおっちゃん。クリちょーだい」
 オリA「おっちゃんは余計だ」
 少女 「ねぇねぇ、何でこんなところでずるしてるの?
     皆前線で戦ってるよ?」
 オリB「おいおい、さぼっている訳じゃねーさ。ちとPOTが足りなくてな。
     体力を回復しているんだよ」
 少女 「ふーん」
 オリA「おめーさんこそ、こんな所で何やってるんだ?
     まだ子供だろ?戦場は危険だぞ?お家に帰りな」
 少女 「クリを集めてるの。クリを沢山集めるとリングが沢山もらえるって聞いたから」
 オリB「ああ、そうだな。クリ集めなら子供でもできるか」
 少女 「んじゃ、クリを銀行さんに預けにいってくるねー」
 オリA「ああ、頼んだぜ。気をつけろよ」
 少女 「あ、おっちゃんたちにいいものあげる」
 
 (肉片を受け取るオリA、オリB、そして立ち去る少女)
 
 オリA「まいったな。こんなもんをもらった所で役にたたねぇな」
 オリB「なあ、もう少し休んでいかないか?」
 オリA「そうするか・・・」
 オリB「ああ・・・」
 
 
 [[[ 戦場:デスパイア ]]]
 
 オリA「くそっ! また殴られ損だぜ」
 オリB「俺のドラゴンテイルも錆付いちまったかな」
 オリA「・・・ああ、そうかもな・・・」
 
 (少女が一人近づいてくる)
 
 少女 「あ〜また昨日のおっちゃんたちだ!」
 オリA「おっちゃんは余計だ!」
 少女 「くり頂戴!」
 オリB「ほらよ」
 少女 「ありがとー。んじゃ、これお礼にあげるね」
 
 (肉片を受け取るオリA、オリB、そして立ち去る少女)
 
 オリA「またか・・・こんなもんをもらった所で役にたたねぇな」
 オリB「なあ、もう少し休んでいかないか?」
 オリA「そうするか・・・」
 オリB「ああ・・・」
 
 
 [[[ 戦場:シュア島 ]]]
 
 オリA「はあ・・・ここのクリは遠いな」
 オリB「休憩に戻るにも一苦労だ」
 オリA「なあ、俺、今まで黙っていたんだけど、SPが少しあまっていてな・・・」
 オリB「ほお」
 オリA「ドラゴンテイルを覚えようと考えていたのだが・・・
     バッシュでも覚えようかと・・・」
 オリB「・・・」
 オリA「ご、誤解しないでくれよ!?
     そりゃお前と一緒にドラゴンテイルをぶっ放すのがお互いの夢だったからな
     でもよ、このご時勢だ・・・」
 オリB「・・・そうだな。ああ、好きにすればいいさ・・・」
 オリA「すまねぇ」
 
 (少女が一人近づいてくる)
 
 少女 「あ〜まただああ。おっちゃんたちだ!」
 オリA「おっちゃんは余計だ!何度も言わせるな!」
 少女 「クリ頂戴!」
 オリB「ほらよ」
 少女 「ありがとー。んじゃ、これお礼にあげるね」
 
 (肉片を受け取るオリA、オリB)
 
 オリA「なあ、こんなもんもらった所で俺たちには役に立たないぜ?」
 少女 「えーっ そんなぁ・・・」
 オリB「ところでお前さん。両手斧なんて装備してるけど、両手オリを目指すつもりか?」
 少女 「もちろん!」
 オリA「なら、やめておきな」
 オリB「だな。今からでも遅くない」
 少女 「いやよ!絶対に両手オリになるんだからっ!」
 オリA「なんで、そんなに両手オリに拘るんだい?」
 
 少女 「それはね・・・昔小さいときエルギルで遊んでいたら戦争になったの
     そしたら怖い敵のオリさんが近づいてきて・・・
     きゃーって叫んだらネツの兵隊さんが駆けつけてドラゴンテイルで
     怖いオリさんを遠くまで吹き飛ばしてくれたの!だから私は・・・」
 オリB「そうか・・・」
 オリA「さあ・・・前線に戻るかね」
 オリB「ああ・・・戻ろう」
 少女 「いてらー」
 
 
 オリA「ところで、お前、肉片いくつもらった?」
 オリB「俺か?2個だ」
 オリA「俺は3個だ」
 オリB「おめぇ女にもてるな(笑)」
 オリA「まあな(苦笑い)」
 
 (酒場)
 
 店主 「シュア島で救援が発せられたぞ」
 オリA「おい、相棒、出かけるぜ」
 オリB「ああ、もちろんさ」
 
 (戦場へ向かう途中)
 
 オリB「ところで、お前さん、バッシュは覚えたのか?」
 オリA「聞くだけヤボってもんだろ?」
 オリB「まあな(笑)」
 
 ----- 店主の日記「時には息抜きも」より -----
**戦場に咲く花 [#d2646a74]
 偵察隊「B5で敵レイス発見!護衛ナイトも多数!」
 軍師 「我が軍の召還の状況を報告せよ!」
 クリ銀「クリ在庫50 ナイト0ジャイ0レイス0」
 軍師 「くっ・・・
 軍師  B5へ至急ナイトを出撃させよ!」
 皿子 「じゃいあんと 出ま〜〜〜すぅ(はあと)」
 軍師 「オイ、コラ・・・」
 老兵 「こらこら、出撃はナイトが先じゃ!」
 軍師 「(お、さすが老兵。戦争の定石を良くぞ理解しておる)」
 老兵 「じゃが・・・ナイトで護衛してやりたいのは山々なのじゃが
     ちと腰痛でのう。しっかりたのむぞな」
 皿子 「え〜っ」
 軍師 「・・・」
 皿子 「彼はどうしたの?」
 老兵 「隊長殿は腹痛での・・・さっき食べた手作り弁当があたったらしいのじゃが」
 皿子 「(ぎくっ!)」
 軍師 「他の騎士団の者はどうしたのだ!?」
 老兵 「腰痛、通風、ぎっくり腰、その他もろもろで皆ダウンじゃ」
 軍師 「・・・」
 皿子 「んじゃ、おっちゃん行って来るね〜(はあと)」
 軍師 「(ぐ・・・私に向かっておっちゃんだと・・小娘が!!(怒))」
 老兵 「頑張れよ〜 自慢のキャノン砲で見事レイスを沈めてきておくれ!」
 皿子 「はぁ〜〜ぃ!」
 軍師 「・・・」
 
 
 (戦争終了後)
 
 
 軍師 「くっ・・・召還負けか・・・」
 老兵 「そこの若いの。落ち込むでないぞ」
 軍師 「私の事か・・・?」
 老兵 「ああ、そうじゃ。戦争に一回負けたくらいで落ち込むでない
     戦争はまだまだ続くのじゃぞ?」
 軍師 「しかし・・・ナイトが出ていれば・・・」
 老兵 「ははは、お前さんはまだ戦に慣れていないようじゃの
     たまにはこういう負け戦もあるさ
     じゃがの、お前さんの叫び声は、戦う者全てにしっかり届いておった。
     次に繋がるさ(笑)」
 軍師 「だといいのだが・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 少女 「おっちゃん、おっちゃん」
 軍師 「おっちゃんって・・・私のことか!?(怒)」
 少女 「そそ。おっちゃんクリ頂戴!」
 軍師 「クリなんぞ持っておらぬわっ!」
 少女 「えーっ そんなぁ〜 うーん、んじゃ、これあげるね」
 
 (軍師、少女から一輪の白い花をもらう)
 
 軍師 「綺麗だな・・・
     それに・・・水々しい・・・摘みたてかな・・・」
 少女 「でしょ? さっきまでそこに生えていたの」
 
 (白い花を摘んだ場所を指差す少女)
 
 軍師 「そうか・・・ふっ・・・」
 少女 「あ〜っ やっと笑った(笑)」
 軍師 「笑った? ふむ」
 少女 「戦争中、ずっと怖い顔してたんだもんっ!」
 軍師 「私は怖いかね・・・?」
 少女 「全然!(笑顔)」
 軍師 「ふふ・・・そうか(苦笑い)」
 少女 「じゃぁね。おっちゃん!」
 軍師 「おっちゃんじゃ・・・、ああ、またな(笑)」
 
 
 
 
 オリA「くそっ負けちまったか」
 オリB「ダブルドラゴンテイルで敵のレイスをぶっ倒したっつーのによっ!」
 オリA[まあな。でもよっ! 次があるぜ!」
 オリB「ああ、今度こそ勝つぜ!」
 オリA「まいったな・・・」
 オリB「どうした?」
 オリA「なあ、このあたりで用を足せるとこはねーか?」
 オリB「俺はさっきそこで用を足したぜ。お前も出すもん出してこいよ」
 
 (オリB、白い花が咲いた場所を指す)
 
 オリA「ああ。ん、綺麗な花が咲いているな。心が温まる・・・」
 オリB「花にしょんべんひっかけながら、んな事いっても全然情緒なんてねーぞ(笑)」
 オリA「まあな(笑)」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 皿子 「くやしいよぉ。せっかくジャイアントで敵のナイトを5人も倒したのにぃ!」
 老兵 「お嬢さん帰りますぞ。さあ、いつもの酒場で愚痴大会じゃ」
 皿子 「今日は飲んで飲んで飲みまくるわよっ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 軍師 「 何 か が 違 う ! 」
 
 ----- 駆け出し軍師の戦争記録「戦場に咲く花」より -----
**ネツァワル式バーボンハウス 外伝 (運命) [#ka58a104]
 青年「なあ、機嫌を直せよ。俺が悪かったからさ」
 少女「ふんっ いまさら謝ったって遅いわよ!」
 青年「まいったな・・・なあ、今日はお前の誕生日じゃないか」
 少女「待ち合わせの時間に4時間も遅刻よ!」
 青年「時計のネジを巻き忘れてたって説明したじゃないか。
    あ、いや、その・・・俺が悪かった」
 少女「もうっ」
 青年「で、君のご両親は何処に?」
 少女「もうっ!二人とも怒って、とっくの昔に帰ったわよ」
 青年「そうか・・・」
 
 少女「何よ?」
 青年「いや(笑)、でも君は待っていてくれたんだろ?」
 少女「丁度帰るところだったわ・・・」
 青年「なあ、俺達が出会ってから今日で丁度5年になるよな」
 少女「そうね」
 青年「色々あったな」
 少女「えぇ、貴方にはいつも振り回されてばかり・・・」
 青年「・・・そうだったな・・・」
 少女「もう帰るわ」
 青年「えっ?・・・もう少しくらいい一緒にいてくれよ。俺は今来たばかりなんだしさ
    それに今日は君の誕生・・・」
 少女「もう・・・終わりにしましょう・・・」
 青年「おい、突然、どうしたんだよ?」
 少女「さよなら」
 青年「ああ・・・
    なあ・・・店を出てゆく前に・・・少しだけでいいから・・・
    笑ってくれないか?(笑顔)」
 少女「何考えてるのよ! いい加減にして!(怒)」
 青年「・・・」
 
 
 (店を出てゆく少女)
 
 店主「いいのかね?」
 青年「ああ、いつもの事さ(笑)
    なあマスター。5年って長いかな?」
 店主「待つ身としては長い・・・特に女性にとってはね」
 青年「そういうものかな?」
 店主「ああ、そういうものだ」
  :
 店主「おい、飲みすぎだぞ!」
 青年「うるせぇ!」
 店主「仕方ないか(苦笑い)」
 
 (青年、酔いつぶれてカウンターで暫し寝入る)
 店主「まいったな。もう閉店の時間だが・・・(笑)」
 
 (青年、目をさます)
 青年「マスター、聞いてくれ・・・」
 店主「何だね?(笑)」
  :
  :
 青年「なあ・・・マスター、これを預かっていてくれないか?」
 店主「これは・・・さすがに預かれないぞ
    君がその時まで持っているべきじゃないかな」
 青年「そうか・・・そうかもな
    でも・・・お願いだマスター。俺の一生の頼みを聞いてくれ!」
 店主「本当にいいのか?」
 青年「ああ、いいとも。 んじゃ俺はもう帰るよ。後は頼んだぜマスター」
 店主「気を付けて帰れよ」
 
 (青年、千鳥足で店を出てゆく)
 
 店主「ん?こんな時間に何方かな?」
 少女「ちょっとね」
 店主「さっきの・・・ああ彼を迎えにきたのかな?」
 少女「そんなんじゃないわ」
 店主「そうかな?(笑)
    もっとも彼ならついさっき帰ったが」
 少女「そう・・・ねえマスター? 彼は何か・・・その・・・何か言ってました?」
 店主「気になるのかね?」
 少女「いえ。別に・・・あんな奴・・・」
 店主「特に何も話してはいなかったが・・・
    酔いつぶれてカウンターで寝ている間、寝言でずっと君の名前を呼んではいたが」
 少女「そう・・・」
 店主「そうだ、これを受け取ってくれないかな?
       彼が戻るまで私に預かっていて欲しいと言われたのだけれども
    私は昔から運命というものを信じる達でね
    彼から貴方への贈り物だ」
 少女「えっ?」
    これは・・・
    そ・・・そんな・・・」
 店主「気に入って頂けたかな?」
 少女「明日、明日彼と会うわ」
 店主「・・・残念だが、それは無理な願いだ」
 少女「えっ?」
 店主「さっき彼から聞かされた」
 少女「いったいどういう事!?」
 店主「落ち着いて聴いてほしい
    今朝、ワーグノースの地から援軍要請が発せられてね
    彼は朝からその準備に追われて、君が店を出ようとした丁度そのときこの店に来た」
 少女「そんな・・・」
 店主「移動は夜中だと話していた。おそらく・・・もうこの町にはおるまい」
 
 (少女、その場で泣き崩れる)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 兵士A「隊長殿!たった今援軍が到着致しました!」
 隊長 「ふむ。何れも精鋭ぞろいの様だな(にやり)」
 兵士A「はっ!(敬礼)」
 隊長 「我が騎士団は北に周り敵の召還部隊を迎撃する!
     援軍に来た者は我が軍と共に行動せよ!」
 援軍兵全員「はっ!(敬礼)」
 
 (前線へ向かう途中)
 
 兵士B「どうした?体調が優れぬのか?さっきからうつむいたままだが」
 青年 「いえ、大丈夫です」
 兵士B「おい、やっぱりおかしいぞ
     隊長殿!体調が優れぬ者が一名おります!」
 隊長 「その者どうしたというのだ?顔色が良くないようだが?」
 青年 「いえ、何でもありませぬ・・・」
 隊長 「何もなければ、そんな顔色はせぬだろう?」
 青年 「私は・・・この戦争が終わったら・・・だが、その願いも・・・」
 兵士C「おい・・・お前・・・突然何を言い出すんだ??」
 青年 「きっと・・そういう運命なのです・・・」
 兵士B「おい!しっかりしろって! 気は確かか!?」
 
 隊長 「ふむ。君は運命を信じるかね?」
 青年 「え?・・・いえ・・・私は・・・そんなつもりでは・・・」
 隊長 「私は信じる
     運命とは己の力で切り開くものであるという事を」
 青年 「しかし・・・」
 隊長 「そうか、お前が言う願いとはその程度のものか
     ならばそんなものは捨ててしまうが良い」
 青年 「私は・・・私は・・・」
 兵士D「前方に敵影!!歩兵多数!!ジャイアントもいます!!」
 兵士A「隊長殿!奇襲のチャンスです!
     突撃の合図を下され!」
 兵士E「まずい!敵に悟られたかもしれませぬ!」
 兵士A「隊長殿!早急にご決断を!隊長殿!」
 青年 「私は・・・私は・・・」
 兵士A「・・・
     隊長殿・・・この者を今すぐ我が部隊より除名して下され!
     士気に悪影響を及ぼしまする! 隊長殿!?」
 
 (隊長、手をかざし言葉を遮る)
 
 青年 「・・・そんな事は・・・決してそんな事は!」
 隊長 「では、もう一度聞く
     君は運命を信じるかね」
 青年 「俺は・・・俺は・・・諦めない
     いえ!隊長殿!私は決して諦めたりは致しませぬ!(敬礼!)」
 隊長 「(にやり)」
 
 
 (隊長、右手に掲げた軍旗を振り下ろす)
 
 
 兵士A「がおーの雄叫びの元に! 全 軍 突 撃 せ よ !!!! 」
 
 全兵士「が お お お お お お お ぉ ぉ 〜〜〜〜〜〜 !!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 (酒場)
 
 
 (スカ、紙に文章を綴る。それを覗き込むマスター)
 スカ 「なあマスター。こんな感じでどうかな?」
 店主 「どれどれ。うーむ。ここは、こっちの台詞の方が良くないかな?」
 スカ 「うーん。でも、ありきたり過ぎやしないか?」
 店主 「そうかな?」
 スカ 「しかし、意外と難しいもんだなあ・・・」
 店主 「まあね。だが、せっかく頼まれたのだから最後まできちんと考えてあげないとな」
 スカ 「そうなんだよなぁ。
     こんな頼まれ事は生まれて初めてだから何を喋って良いものか・・・」
 店主 「お、”運命とは己の力で切り開くもの”か・・・なるほどね。これはなかなかいい台詞じゃないか」
 スカ 「ああ、そう思うだろ? でも、この台詞は兄貴からの受け売りなのさ」
 店主 「例え受け売りであったとしても良い物は良い。それでいいじゃないか(笑)」
 スカ 「まあね(笑)」
 
 (皿子、酒場に訪れる)
 
 皿子 「やっぱり先にきてたのね
     私はこれから銀行に行って来るから少し待っててね
     新郎新婦の為にとっておきのスピーチを考えてあるから!」
 スカ 「ああ、わかったよ」
 店主 「頼もしい助っ人が登場だな(笑)」
 スカ 「そのようだ(笑)」
 
 (皿子、立ち去る)
 
 スカ 「マスター、なあ、俺、最近たまに思うのだが・・・
     ・・・受け入れてもいい運命もあるのかな?ってさ・・
     その・・・何だ・・・例えばってやつだけどさ。いや、その・・・何ていうか・・・」
 店主 「ふむ。それは・・・次は君達二人の番と思っていいのかな?(笑)」
 
 (スカ、目をそらし苦笑い)
 
 店主 「満更でもなさそうだな(大笑)」
 
 ----- 店主の日記「運命」 -----
**ネツァワル式バーボンハウス 外伝 (脱走兵) [#e8ea7931]
 老人 「マスター酒を一杯くれ」
 店主 「酒は一通り取り揃えてありますが。お好きな銘柄はありますかな?」
 
 (老人、マスターを見た途端、帽子を深くかぶり視線をそらす)
 
 店主 「ん?どうかなさいましたかな?・・・
     はっ・・・貴方は・・・まさか・・・これは驚いた・・・
     貴方が・・・この店にくることがあろうとは・・・」
 老人 「他人の空似じゃろうて・・・」
 店主 「幾ら年をとっても昔の面影は残るものですぞ・・・
     10年、いや12年ぶりですかな」
 老人 「お前さんをだます事は出来ぬか・・・(苦笑い)
     しかし12年・・・もうそんなにも経つか・・・
     で、お前さんはどうする? ワシを捕らえ軍に突き出すのか?
     騎士団の団長とも在ろうものなら見逃す訳にはいくまい・・・」
 店主 「私は既に引退した身です。もはや軍とは何の関係もありませぬ」
 老人 「そうか・・・お前さんはワシを見逃してくれると言うのか・・・
     しかし、寄りによってお前さんの店に入ってしまうとはのう・・・」
 店主 「私がこの店の息子である事をお忘れでしたか・・・」
 老人 「ああ・・・すっかり忘れておったさ・・・」
 店主 「ところで何故今頃ネツにお戻りに? やはり生まれ故郷は恋しいですかな」
 老人 「さあね・・・
     (周囲を見渡し)
     ・・・この店には、昔の仲間・・・いや、連中がよく来るのかね?」
 店主 「ええ、誰かしらね」
 老人 「そうか・・・皆ワシを恨んでおるじゃろうな・・・
     では奴らに見つかる前に失礼させてもらうよ」
 
 (老人、席を立ち出口に向かおうとする)
 
 店主 「まあ、もう少しゆっくりして行かれても良いではありませんか
     彼らは今戦場に向かう途中だと聞いています
     鉢合わせになる事もないでしょう
     それに今日の酒は私がおごりますよ」
 老人 「ふむ・・・そうか」
 
 
 (少女が店に入ってくる)
 
 少女 「マスタ〜。お買い物いってきた!」
 店主 「ああ、ありがとう。荷物はそこに置いてくれ」
 少女 「は〜ぃ」
 (少女、荷物を置き、カウンターに座り両肘をテーブルにおき目を輝かせ、そわそわする)
 
 老人 「まだ幼いのにお手伝いとは感心じゃな
     お前さんの娘かね?」
 店主 「ははは、違いますよ」
 少女 「私、このお店でたまにアルバイトをしているの(笑顔)」
 老人 「ほお。お小遣いでも稼ぎたいのかね?」
 少女 「違うの。お手伝いをするとね、マスターがご馳走してくれるの」
 老人 「ご馳走?」
 少女 「うん!ご馳走なのっ!」
 店主 「ああ、アルバイト代の代わりに夕食をね」
 老人 「夕食?・・・お前さんはお家で家族と一緒に食事をしないのかね?」
 少女 「う〜ん・・・」
 (口ごもる少女)
 
 (店に男二人が入ってくる)
 
 オリA「ふう。疲れたな」
 オリB「まあな。さあ、一杯やろうぜ」
 (オリA,Bカウンターに座る)
 オリA「マスター、いつもの奴たのむわ」
 オリB「俺もいつもので」
 店主 「ああ」
 オリA「あぁ!?おめぇ、今日もこの店に来てたのか」
 少女 「うん。今日はお使いのお手伝いができたの」
 オリB「よかったな」
 少女 「うん!」
 オリA「てか、お前その足の傷どうしたんだ? 転んだのか?」
 オリB「結構ひどい引っかき傷だな。マスター、薬はあるかい?」
 店主 「おや、これはひどい。今薬を持ってくるからね」
 オリB「で、どうしたんだ?」
 少女 「さっきの戦争で、敵のナイトにおっかけられて転んじゃったの・・・」
 オリA「追っかけられたって・・・おぃ!お前!この子から目を離したんじゃねぇか!?」
 オリB「いや、ずっと俺の傍にいたはずだが・・・あっ」
 オリA「”あっ”って・・・お前!(怒)」
 オリB「すまん。俺とした事が・・・」
 少女 「でも、もう痛くないから大丈夫!(笑顔)」
 オリA「はあ・・・参ったな」
 オリB「今度から気をつけるよ・・・」
 老人 「ちょっと待て!
     お前達は、こんな小さな女の子を戦場に連れて行っているのか!?(怒)」
 オリA「おい、爺さん! 何怒ってるんだよ!?」
 老人 「当たり前じゃ! いったい何を考えているんだ!」
 少女 「・・・」
 オリA「そんな事言われたってなあ・・・このガキが勝手についてくるんだしよ・・・」
 オリB「んだな」
 少女 「あのね。お爺ちゃん。戦争でクリを集めるとね。隊長さんがリングを一個くれるの」
 老人 「リングじゃと? 子供がそんなものをもらってどうするというのじゃ!」
 少女 「そのね・・・そのリングを集めて売ると、お金がもらえるの
     だから・・・だから戦争にいくの!」
 老人 「一体何を考えているんだ! 全く・・・お前さんの両親の顔を見てみたいもんじゃ!」
 少女 「・・・(目に涙を浮かべる)」
 オリA「おい!じじぃ!てめー言いすぎだぞ!?」
 老人 「何が言いすぎじゃ! お前達もお前達じゃ! 何故戦争に連れて行くんじゃ!?」
 オリB「別に俺達が連れて行っている訳じゃねぇ。勝手についてくるんだって」
 オリA「だよな。事情が事情だけに追い返すって訳にもいかねぇし」
 老人 「事情? 事情がなんだっていうんじゃ。 そんな事は言い訳にならぬ!」
 オリA「なあ・・・爺さんもういいだろ? それ以上言われちゃ酒が不味くなっちまうぜ」
 オリB「だな。少し黙っててくれよ」
 老人 「・・・」
 
 (マスター、カウンターに戻る)
 
 店主 「ほら、薬だ。足の傷を見せてごらん」
 少女 「うん」
 
 (マスター、少女に薬を塗る)
 
 店主 「さあ、これでもう大丈夫だ」
 コック「マスター、オムレツをお持ちしました」
 (マスター、コックからオムレツを受け取り少女の前にオムレツを差し出す)
 店主 「さあ、お食べなさい。お手伝いのご褒美だ」
 少女 「やった〜ぁ!」
 
 (少女、目を輝かせてオムレツにむさぼりつく)
 
 老人 「お前さん、この子を家に帰さなくていいのか?
     家でご両親がさぞかし心配しておるじゃろうに・・・お前さんらしくない・・・」
 店主 「まあ、いいじゃないか」
 老人 「ふむ・・・お前さんがそう言うのであれば・・・」
 
 オリA「あっマスター、今何時かな? 20時に会わなきゃならねぇ人がいてな」
 店主 「時間はと・・・ん、時計はどこだったかな」
 (マスター、ポケットを探る)
 
 (少女、おもむろに自分のポケットから懐中時計を取り出して時間を見る)
 少女 「うーんとね。いまの時間は、えーっと・・・」
 オリA「ん?お前・・・その懐中時計どこで手に入れたんだ!?」
 老人 「その時計は・・・」
 オリB「おい、見せてみろ!・・・こりゃ・・・相当な代物だぞ? まさか盗みを働いたんじゃ・・・」
 オリA「おぃ!盗みはぜってーしちゃならねぇって俺達が教えたよな!?」
 少女 「これは違うの!違うんだってば!」
 オリA「ならどうしたってんだ!?」
 店主 「ああ、この時計はこの子が幼い頃からずっと持っているが。ねっ?(笑顔)」
 少女 「う・・・うん」
 オリA「昔からって・・・誰かに貰ったのか?」
 少女 「これはね。お父さんの形見なの・・・お父さんが病気で亡くなる前に私にくれたの・・・」
 オリA「そうだったのか・・・怒鳴り声を上げてすまなかったなぁ」
 オリB「なんだ。そうだったのか。なら無くさないように大切にしないとな」
 老人 「・・・お母さんはどうしたのじゃ?」
 少女 「・・・」
 オリB「おぃ!うるせーぞジジイ!黙っていやがれ!」
 
 少女 「お母さんは・・・お母さんは知らないの・・・
     私が生まれた後すぐに死んじゃったってお父さんがいってたもん・・・」
 オリA「おい!しっかろしろよ・・・おぃ、泣くんじゃねぇぞ???」
 少女 「でーもねっ 全然悲しくないよっ!(笑顔)」
 オリA「そ・・そうか(笑顔)」
 少女 「別に悲しくもなんともないよっ!
     施設は・・・すごく退屈だし・・・
     悪い事するとすぐに大人の人に怒られるし・・・
     ご飯はおいしくないし・・・それにすっごく少ないし・・・」
 オリA「お・・・おぃ・・・」
 少女 「でもねっ!おっちゃん達がいるから楽しいよっ!」
 オリB「いや、俺達がどうこうってのは、関係ねぇっつか・・・(涙ぐむ)」
 少女 「あーっ!おっちゃん泣いてる!」
 オリB「うっ、うるせぇ!ガキは黙ってろ!泣いてなんかいねぇ!」
 少女 「へっへっへっ〜だっ(笑)」
 
 老人 「そうか・・・・・・辛い思いを・・・」
 オリA「辛い思い!?てめーが余計な事を言わなきゃ・・・」
 オリB「まあ、爺さん安心しな。俺達は、そのなんだ・・・実はな・・・
     俺たちゃこの子と同じ施設育ちなんだよ・・・
     だからなんつーか、この子の気持ちが良くわかるつーか、なんつーか」
 オリA「んだ。だから爺さんは安心しろっつーの。
     第一他人のおめぇさんが横から口を挟む必要はねーだろ?」
 老人 「他人か・・・かもしれぬな・・・」
 オリB「そそ、他人他人!俺達は生まれも育ちもこの子と似たようなもんだから
     まあ、その何だ、言ってみれば家族同然みたいなもんかな? わははは(笑)」
 少女 「だよねーっ!だから全然寂しくなんかないよっ!(笑)」
 老人 「そうか・・・寂しくないか・・・」
 オリA「そういやぁ、俺達が小さい頃は、この店でよく皿洗いをしたもんだ」
 オリB「ああ、懐かしいよな。皿洗いを手伝うとマスターが夕食を食べさせてくれてさ
     マスターといっても、俺達の頃は今のマスターの親父さんだったけどさ」
 
 (老人、席を席を立つ)
 
 老人 「マスター、ご馳走になった・・・もう帰るさ」
 店主 「帰るって・・・何処に?」
 老人 「さあな・・・何処じゃろうな・・・」
 店主 「何時、この地を離れるのですか・・・?」
 老人 「すぐに去るさ・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 オリA「うるさいのがいなくなったな。さあ、飲みなおそうぜ」
 オリB「おおよっ」
 
 店主 「一つ頼みごとがあるけどいいかな?」
 少女 「私?なあに?」
 店主 「今すぐお店を出て、さっきのお爺さんに話してきてほしいんだ」
 少女 「話すって・・・何を?(首をかしげる)」
 店主 「どんな事でもいいんだよ(笑顔)」
 (少女、困った顔をする)
 
 オリA「なんだそりゃ?」
 オリB「マスター、どういうことだ??」
 
 少女 「うーん。今すぐじゃないとだめなの?」
 (少女、席を立ち、食べかけのオムレツを見つめたままうつむく)
 
 オリA「マスター、全部食べた後でいいじゃねーか。冷てぇなあ」
 オリB「んだ。第一あのジジイがどうしたってんだ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 店主 「いいかな?あのお爺さんはね
     君のお父さんの事を良く知っているんだ
 
     世界中の誰よりもね」
 
 (少女、しばし呆然とした後、駆け足で店を出てゆく)
 
 
 オリA「おい・・・まさか・・・」
 オリB「??」
 
 (マスター、一呼吸置き)
 
 店主 「そのまさかだ」
 
 ----- 店主の日記「脱走兵」より -----

*コメント [#i793f383]
- 戦場に咲く花の削除した箇所を復活させました。元々削除箇所は中盤の落ちを引き立たせる目的でしたのでご理解の程をm(_ _)m --  &new{2006-06-14 (水) 23:48:03};
- 誤字修正しました --  &new{2006-06-15 (木) 00:21:41};

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